06.29
管理職としての歩み−自分の弱さを自覚できた失敗から−
作業療法士になって20年、管理職になって10年以上が経過しました。少しずつ成長できていれば嬉しいのですが、元々管理職の仕事自体は得意ではなく、何度となく失敗を繰り返してきました。
失敗の原因として、比較的若くして管理職についたことで、弱さを見せられないと思い込んでいたと思います。今は、リーダーシップの本質を捉えることができ、それが間違っていたのだと知ることができましたが、その時は自分なりに懸命だったのだと思います。強みを伸ばすことを求め、そうすることで色々なことから自己防御していたのかもしれません。
そんな自分の転機になったことが2つあります。1つは、大きな失敗をしたことと、もう1つは新たな出会いを得たことです。管理職として数年たち、共に働くスタッフが増える中、体調不良となるスタッフもおり、そういう対応が求められる機会も出てきました。しかし、私自身が上手く対応できず、よい方向へ進まなかったことがありました。そのことをきっかけに、相手に合わせたコミュニケーション力や推し量る力、待つ姿勢など、挙げたらきりがないほど、自分のスキル不足を痛感し、それが相手の未来に影響してしまうことも自覚する経験となりました。
得意ではないスキルに向き合い、少しでも克服していきたいと決心できたことで、新たな出会いにも繋がったと感じています。幸いにも、職場では周囲の先輩やスタッフに恵まれ、不得意とするスキルに長けたスタッフが沢山いたため、学びやすい環境であったと思います。また、マネジメントの研修会にも参加できたことで、より多くの考え方や対応力を持つ方々と触れ合い、教えを請えるようになってきたと思います。
あれから数年、まだまだ勉強中ですが、自分の弱さを自覚することで、他者の強さや弱さにも気付き、経験年数や職種をこえ、相互に助け合いながら働ける楽しさを実感しています。
ある研修会で、職場での管理職とスタッフは、上下関係ではなく平面であり、役割の違いであると学びました。それぞれがパズルの1ピースであり、そのピースの代わりは出来ないからこそ、各々の能力を活かし、補い合っていくことが大事なのだという考え方が、とても心に響き、今も大切にしています。
多様性を認めながら、1つのチーム(組織)としてまとまっていくことが、スタッフ皆にとっても働きやすい環境であると感じ、これからも日々成長していかねばと思っています。
執筆者:maittankobu
作業療法士として20年目。いつの間にか管理職11年目となり、いつまでも働けるこころと身体作りをモットーに、日々楽しく勉強中です。
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