2019
02.04

技術職のマネジメント

マネージメント

当たり前ですが、療法士は大学、短期大学、専門学校で基礎的な学習を行います。その後、現場では最善の結果が出せるように知識・スキルの向上に努めていき、やがて管理者になる者、教育者になる者、起業する者など様々な道を歩んでいきます。

現在筆者は、管理者としてその職務に従事していますが、今回のコラムでは管理者としての歩みについて私見を交えながら述べたいと思います。

私は、国家資格取得後、地元の総合病院へ入職しました。その後、実務経験5年程度で管理者となり、様々な役職を経験した後、退職し現在の職場へ入職しました。

管理者として大きな転機を迎えたのは、全国から受講生が集まる全3週間の管理者研修に参加したことでした。大きな転機の理由は、日々、技術向上の研修には職場を挙げて参加していましたが、「管理者としての研修」を受けるのは初めてだったからです。今まで管理者として悩んでいた問題が一気に解決できるのでは?そんな感覚を感じたのを覚えています。

なぜこんな感覚を抱いたのか?今思えば単純なのですが、管理者としての勉強をしたことがなかったからだと思っています。もともと専門職としての勉強しかしてきておらず、職場での管理者研修も盛んではなかった時代の療法士ですので、今振り返ると事象の分析・解決案の検討、実施なども自己流だったと思います。そんな自己流に様々な手法を用いた「整理の仕方」・「解決の仕方」を身につける機会がその管理者研修でした。とは言ってもまだまだ未熟な管理者ですので、問題は山積していますが・・・。

ただ、私にとって大きな転機となった「管理者研修」。管理していくうえでの知識や手法を学ぶだけで活かせる人材は多くいると思います。特に専門職の集まりである医療業界では最善の結果を出せる組織を作るために、そのきっかけを与えて欲しいと思います。

技術者としての能力や、管理者としてのセンスや人柄だけでは、現代・今後の医療業界では生き残りにくくなってきていますので、多くの職場が積極的に管理者育成に対して時間とお金をかけていただきたいと思います。

執筆者:野村 和正

理学療法士・介護支援専門員として臨床で働く事15年。
その半数以上を中間管理職として組織運営に携わり、日々現場と管理の狭間で動いている三児の父親。
子供達の未来の為に「父ちゃん頑張ったぞ」と言える父親になる事が今の原動力となっている。

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