2018
07.03

2年目の職員に求めること、伝えておきませんか?~1年目との違い~

職員教育

2018年度もあっという間に第1四半期が過ぎました。4月に入職した新入職員の皆さんも職場に慣れて活躍していることと思います。「職場に慣れる」の次は、「仕事を覚える」段階です。1年目職員は年間の新人教育計画に従って、丁寧に指導を受けられますが、2年目の職員の育成や指導はどうしているでしょうか。

2年目職員もまだまだ覚えなければいけないこともあるでしょうし、そもそも本人がまだ不安なことも多いはずです。一人前で仕事をしなければならないという気負いと自分の実践力不足の葛藤に悩んでいるスタッフは結構多いかもしれません。
そこで、2年目職員に求められる役割にはどのようなことがあるのか、伝えておくことも育成の一環ではないでしょうか。

1年目の職員に求められることとの違いは何?

1年目職員に求められることには、次の5つのことが考えられます。
1.教えられたとおりに業務を進める、覚える。
2.現場で覚える知識や技術は、上司や先輩から得る。
3.社会のルールを守る。
4.仕事のルールを守る。
5.失敗を先々の経験にする。
全体的に教えられたことをルールの下に実践することです。受動的な役割といえます。

2年目からは、専門職と組織人の”2足のわらじ”感覚を

一方で、2年目職員に求められることは、職種専門性の深まりと組織人としての深まりの2つが考えられます。職種専門性の深まりとは、1年目に教えられたことについて、(1)先輩・上司のフォローがなくても一通りできる、(2)突発的場面での初期対応ができる、(3)初心者に教えることができる、(4)業務に必要な知識や技術は自己学習を多いに取り入れるなどです。
組織人としての深まりとは、1年目に教えられたことについて、(1)効率よく仕事を進める工夫をする、(2)報告、連絡、相談する相手の広がりを考えて仕事をする、(3)担当の関連業務に関心を持ち、自分の仕事の影響度を考えて行動する、(4)病院全体、部署全体が取り組むことに関心を持ち、自分に何ができるかを考えて行動するなどがあります。
「専門職として」と「組織の一員として」の両方を考えて行動することの初年度が2年目職員だと思います。
経験を増すごとに、専門性の深まりが増すとともにそれに応じて組織の一員としての広がり(多職種連携)も増すことを2年目から少しずつ伝えること、2足のわらじ的なバランス感覚のある人材に育ってくれそうですよね。

執筆者:下田静香(Shizuka Shimoda)

医療経営オンライン編集長。株式会社エイトドア代表取締役。経営学修士(MBA)。病院、介護施設で人事制度、評価制度、目標管理制度の構築と定着を中心に人材育成、組織開発のアドバイスしています。楽しく仕事ができるためには?!をテーマにしています。

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