2020
09.07

目標設定と心の持ち方

経営

クリニックでの院長面談やスタッフ面談、全体ミーティングの際によく「目標設定と心の持ち方」について話をすることがあります。私が所属するような営業を行う企業ですと、例えば売上毎月や半年の目標設定が当然ありますが、クリニックでは目標設定をする院長やスタッフはあまり多くいません。

院長の中には「1日何人の外来患者が来たか」を1つの目標にしている人もいますが、半年や1年などの長いスパンで目標を掲げている院長は少ないと感じています。また、スタッフも「今日1日を無事に終わること」という今日という日々の目標、目の前のことをこなすことに集中していると感じます。

そんな院長やスタッフと一緒に目標を決めるのは、私としては楽しい時間です。

最初は何でもよいので目標を決めることへの抵抗感をなくすことが大事です。そのため、仕事以外のこと、つまりプライベートでの目標をいくつも書いてもらいます。プライベートの目標となると、皆さん楽しそうに目標を書いてくれます。「春に海外旅行するぞ」、「キャンピングカーで子供たちと遠出がしたい」など、考えると楽しいことがたくさん出てきます。書いてもらった目標に優先順位をつけてもらうのですが、この時も院長やスタッフの顔は笑顔でいっぱいですし、真剣に考えてくれます。いろいろなシーンを想像して優先順位を決めてくれます。

優先順位が決まると、その順番に達成するための行動を細分化するだけです。皆さんしっかりと細分化して目標達成するためのプランを立ててくれます。実は仕事の場合も同じで、「どんなクリニックになれたらよいか」「どんな自分になりたいか」などを書いて細分化すればよいだけです。しかし、多くの人はプライベートの目標は立てることができても、仕事の目標を立てることができないのが現状です。その理由は大きく分けると2つあります。

1つ目は、仕事での目標を掲げてもその達成シーンをイメージできていないということです。人はイメージできないことを実現できないからです。そしてもう一つは心の持ち方です。プライベートの時のように、「楽しい」、「ワクワクする」という思いを持てていないということです。逆を言えば、この2つができれば仕事の目標もプライベートの目標同様に達成することができるということです。

経営サポートをしているクリニックでは目標を立て、そしてその目標を鮮明にイメージできるようにしています。そのために様々のワークを行なったり、話をしています。人はイメージしたことは実現しようと行動に移します。院長やスタッフが考える最高にワクワクするクリニックづくりのお手伝いをさせてもらっています。

執筆者:田中秀幸(Hideyuki Tanaka)

株式会社ファイネス 医業開発室に所属し、クリニック開業サポート、クリニック承継サポートを中心に活動しています。 スポーツが好きで、中学クラブチームのメンタルコーチや医療・介護・福祉関係者へメンタル講習をしています。

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