2020
09.14

「人が多くなると、《仕組み》が必要になります」

職場環境

こんにちは、小柳です。

厳しい残暑が続いていますが、少し秋の気配も感じられるようになってきましたね。個人的には最も好きな秋が早くやってこないかと心待ちにしております。

さて、戸塚ヒロ眼科では院内感染やクラスター発生予防のため中止していた様々なミーティングを8月から少しずつ再スタートしました。

ミーティングは小さいものは月に5~6回、全体ミーティングは月に1回行っています。「小さいもの」というは、部署、社員、パート、あるいはキャリア等によりスタッフをいくつかの班にわけて行っている「班会議」。私も含め最大5名程度までが参加します。

開院以来全体ミーティングを毎月行って来ましたが、更に「班会議」なる体制をとるようになったのは、スタッフが増え、専門職が増え、キャリアの幅も広がる中で、院内のコミュニケーションが十分にとれてなく、スタッフ同士の理解が足りないと感じるようになったからです。

全体ミーティングのように10人以上が集まる場で発言をするスタッフはなかなかいませんし、意見が出たとしても短時間ではまとまらない上、議論が尽くされないままトップダウンで意思決定を行うとかえって不満を抱えることに気が付いたからです。また、それぞれの立場や役割が分化・深化していく中で「○○してくれない」とか「あの人は△△で」とかいう意見や不平をもれ聞くことが増え、このままではクリニック内の空気が悪くなると懸念したためでした。

この頃、私の中でも院長や私の意図が十分理解されていないと歯がゆく感じたり、スタッフにもっと業務に踏み込んで欲しいと思う物足りなさがあったりしました。コミュニケーションも大事ですが、職場や仕事を自分のこととして考え、受け身でなく自ら参加してもらいたいとも思い、前述の「班会議」を行うことにしたのです。

話がしやすい少人数になると、キャリアの長短や専門職の立場を超えて、様々な意見が出るようになりました。「大きな問題ではないけれど、ちょっと困ったこと」なども聞くことができ、同時に医院の方針やこれまでの経緯等も伝えることができるようになりました。時には井戸端会議のような雰囲気になることもあります。そうやって出てきた意見を集約して業務改善を行っていくことで信頼関係が深まり、回数を積み重ねていくことでスタッフ同士の相互理解も進みコミュニケーションもスムーズになっていきました。

クリニックという職場は個人の比重が高く、良くも悪くも人間関係がとても近い職場です。でもだからこそ人が多くなると、各々の意見を聞き、それぞれが持てる力を発揮し、そして円滑に仕事をするための「仕組み」が必要なのです。一般的に「話し合いが大事」などと言われますが、ただ集まってではよい効果は出ないでしょう。「話せるような場」を作る工夫も大事だと思います。

執筆者:Airi Koyanagi

薬剤師。大手調剤薬局チェーン勤務後、戸塚ヒロ眼科事務長として10年以上クリニックの運営に関わっています。医療スキルと患者様サービス及びスタッフの働き甲斐の3つを成り立たせたいと今も奮闘中

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