2018
08.27

「顔は自分のもの、表情は相手のもの」~そのマスク、本当に必要ですか?~

接遇マナー

少し前にブームになった「ざわちん」さんの“ものまねメーク”」。
アイメイクで芸能人の「目」を表現し、目以外はマスクで顔を隠すというものまねメークです。

病院でありがちなのが、職員が必ずマスクを着用している姿です。体調が悪いかと尋ねてみると、マスク着用には深い意味はないとの返事なのです。
そして、出社から退社まで徹底してマスク着用を通します。

しかし、「ざわちん」さんほどの眼力はありません・・・
患者の側からみると「多分、病院は汚染しているから自分が大事なんだろうな・・・」としか思えないという姿として見えてしまいます。

そんな時、私がいつもスタッフに伝えている一言があります。

「顔は自分のものですが、表情は相手のものです」と。
さらに、「心身共に傷ついている患者さんにとって、ナースの表情はケアの一つです」と。

マスクで顔を覆い、聞きとりにくい声で、「お加減はいかがですか?」と訊かれても、余計に具合が悪くなる気がします。
“ざわちんさん”ほどの眼力に自信があれば別なのですが・・・

ある講師からこのような話を聞いたことがあります。「プロの皆さんは、眼だけでも表現できる力をつけることも大切です」とのことです。しかし、否定する気はありませんが、それはそれで難しいものです。

いずれにしても、ナースの表情は大切なケアの一つだと思うのです。
「相手を慈しむ眼差し、声かけは、確かな技術や知識より、よっぽど大切なのに」と思うのです。

マスク着用は、その表情を覆い隠してしまうのです。眼だけで表現できる力があれば別ですが、なかなか難しいことを考えると、意味のないマスク着用、“ざわちんもどきナース”を今一度、見直してみませんか?

という私も時々、気づくとしかめっ面をしていることも。

「表情は相手のもの」、そして「大切なケアの一つ」でしたね。

 

執筆者:もろずみなおこ

看護部長として10年間、看護管理者となってから約20年間、人材育成、後進の育成に邁進してきました。
長所は超ポジティブ、短所はポジティブすぎること。逆風の中での、病院経営や人材育成を語ることが大好きです。

コメント

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意下さい(スパム対策)