2020
06.08

薬局と顔の見える連携がとれていますか?

地域医療, 経営, 薬局

初めまして。加納と申します。
MR経験8年、薬剤師経験10年、現在は薬局を経営しています。

私の薬局経営の理念のひとつに『医師(クリニック)とお互いの立場を尊重した対等な関係を築き協同して地域医療に貢献する』
という価値観を掲げて活動しています。MRとしてクリニックと薬局が良好な関係を築いているところを多くみてきたこともここに繋がっています。

本コラムでは私自身の経験を踏まえ、連携を重視する薬局の取り組みについて紹介することで、クリニックの先生方が薬局との良好な関係性作りを築く何かヒントになれば幸いです。

今回、薬局の取り組みとして執筆させていただこうと思った理由があります。

昨今の日本における医薬分業は、結果として6万軒にもせまる調剤薬局が生まれ、調剤併設のドラッグストアも加速度的に増加しています。経営母体もM&Aが加速化していて大小さまざまな薬局が全国各地に点在しています。

医薬分業の“経営の独立性”という考えが現場で医師と薬剤師の交流を減らし、本来あるべきお互いの立場を尊重した顔の見える連携が薄れてきているのではないかと感じているからです。

では、クリニックと薬局は顔の見える連携がとれているでしょうか?

多くの薬局薬剤師は、クリニックの医師とのコミュニケーションをとるとき、医師の顔も知らずTELによる疑義紹介のみという事実があります。立場によっては医師と話をしたことがない薬剤師もいるのはいたしかたありません。

しかし、その状況でお互いのことを理解した関係が築けるのでしょうか?

実際、下請け工場のようにただ来る処方せんをさばくだけ、あげくはコミュニケーション不足でクリニックと関係が悪化して交流を持たない薬局や薬剤師が存在することも少なからず耳にします。

もちろんコミュニケーション能力というのは個人の能力にも大きく左右されますし、今も連携をとりながら医薬協業で良好な医療体制を整えているところも多いとは思います。

しかし、薬局という業態も少しずつ変化が起きているというのも1つ事実としてあるのです。

そこで、薬局とのコミュニケーション不足が起こる原因を次のように考えます。

・薬局のチェーン化による現場の薬剤師の流動性増加
(薬局の顔となる薬剤師が転勤等でコロコロ変わってしまい1からの関係性作りが増えてしまう)

・かかりつけの推進でいわゆる面(複数の医療機関から処方箋を受け付ける)の増加
(知らない薬局からの疑義照会が増えクリニック側も対応に疲弊がでてくる)

・クリニックモール等ひとつの薬局への処方箋集中による業務過多による質の低下
(1日何百枚も処方箋応需すると調剤メインの思考で間違いなく薬を渡す思考が交流の機会を減らす)

本来、医師と薬剤師の関係性がより密になったとき、患者のアウトカムが上がると考えています。海外では複数の研究結果も報告されており、これを組織に昇華させるとクリニックと薬局の関係も同様なはずです。

二つのうち、どちらを欠いても上手くいかないほど密接な関係、すなわち「車の両輪」な関係性になることが医療の質を上げ、患者満足度を高め、最終的には医療経営の収益増へつながります。

このコラムでは薬局側からの目線となりますが『医師(クリニック)とお互いの立場を尊重した対等な関係を築き協同して地域医療に貢献する』

という理念のもとの取組みを紹介しながら、クリニック経営において薬局との関係性作りに何かヒントになればと思い情報をお届けしてまいります。

執筆者:加納 裕介

MRファーマスト運営者。
『独立する薬局薬剤師の経営力を伸ばし地域を幸せにする』 という理念のもと
独立開局成功塾という0から薬局経営と起業スキルを身に着けれる少人数制起業塾を運営。元MRの薬局経営者。医師と連携を密にとり地域医療にも邁進中。
旅行好きで余暇ができると宮古島に行き人と自然に癒されている。

MRファーマシスト
http://k-pharma.co.jp/mr-pharmacist/

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