04.15
なぜ、手にした給与明細をチェックする必要があるのでしょうか?
今年度がはじまり、2週間が経ちました。
新人の皆さんは研修を終え、早くも医療現場で活躍されている方もいることでしょう。
新卒、中途採用を問わず、新しい職場は緊張するものですが、同時に新しいことを始めるワクワクも感じることと思います。職場にとっても、新しい人材が入ることでフレッシュな思考が取り入れられ、より良い職場環境の構築へとつながるというメリットを得ることができます。
働き始めた職員に対しては、1か月ほど経つと初めての賃金が支払われることになります。そして、ここで思わぬ落とし穴に遭遇することがあるのです。
それは、支払われた賃金が思ったより少なかったということです。こちらのサイトでも以前お伝えしましたが、多くの場合、賃金からは所得税や社会保険料などが天引きされます。
特に、社会保険料は固定給の上下や短時間勤務の取得によっても変動しますので、その都度、手続きをした上で天引き率を変更されます。通常、あってはならないことですが、事務局も完璧ではありませんので天引き率や計算を誤ることもゼロではありません。そのため、給与明細を手にした時点で、先月から金額が変わっていた場合は、その理由を確認する癖をつけて欲しいと思っています。
また、転職した場合も今一度、雇用契約を確認しておくこともお勧めします。
振り込まれた賃金が少なかったという場合よりも厄介なのが、多く支払われてしまった場合です。本人も、「今月は、なぜか手取りが多かったな」で済ませていると、後から返してくださいと請求されることもあります。
実際にそのような事例に遭遇したことがあり、その時は一度に返済できるような額ではなかったため、数回に渡って返さざるを得なかったというケースもありました。
働く上での契約や各種法律はとても堅苦しいものです。慣れていても理解するのに時間がかかってしまうこともあります。
関係法令や院内の規則等は人事のみならず、医療現場で活躍する職員にも認知させることで、トラブルを未然に防ぐ効果もあります。入職時だけではなく、定期的に説明会や勉強会で認知の機会をつくってみてはいかがでしょうか。
原麻衣子(Maiko Hara)
医療の人事ドットコム編集長。
これまで、MR(医薬情報担当者)経験を経て、地方病院における人事、給与、臨床研修プログラムの構築を担当してきました。現在は、クリニックにおけるWebコンテンツの制作や企画プロデュースに携わっています。
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