06.14
職員と患者さんとの共有スペースに配慮を! ~クリニックの体(てい)が表れる場所~
仕事の取引のために伺ったある業界大手本社、お手洗いでのこと。用を済ませ、手洗いをしていると、清掃している人から声がかかりました。「あなた、この会社の人?」と。「いえ、違いますが、何かありましたか」と返答すると、「この会社の人は、ふたを閉めてく人はいませんから、ちょっと聴いてみたんですよ」というお応えです。
その清掃業者の人は年配の方。会社は業界柄、若手社員が大勢です。きっと自分の子どもだったら注意したいのだろうなと感じて帰ってきました。外部者だとわかっていながらも、話した内容ですから、よほど気になっていたのかもしれません。
この事例は、顧客と社員の共有スペースの使い方は、その組織を良くも悪くも表しているということです。社員にとってみると、顧客のためのスペースでありながらも、自社のスペースという意識です。顧客にとってみると、会社にお邪魔している、スペースを拝借しているという意識です。ということは、顧客にとってみると、自分のためにあるスペースではなく、会社のスペース=会社の体(てい)が見える場所という感覚なのです。
クリニックも他人事ではないと思うのです。時々見かけるのが「職員も使わせていただくことがありますので、ご了承ください」という貼り紙です。みなさんのクリニックに患者さんとの共有スペースはありますか? そこで気をつけたいのは、共有スペースであっても、患者さん専用であって、職員が使わせてもらっているという意識と行動です。患者さんには、常にきれいな状態、清掃仕立ての状態で使ってもらうという行動です。
お手洗いであれば、便座のふたを閉めることはもちろんのこと、手洗い場所の水滴は拭き取っておく、手ふきペーパーの補充は当たり前、出し口から出しやすくセッティングされている、ゴミ箱は満杯な状態ではない等などです。
一方で、職員も使うのであれば、そのたびに常にきれいな状態、清掃仕立ての状態を保つ機会があるということもいえるのです。職員が使うのであれば、汚してしまう使い方ではなく、きれいにする使い方をすることで、共有スペースからクリニックのよい体(てい)を発信したいものです。
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