2019
12.23

人の入れ替わりは組織の『換気』

人事, 採用・退職, 職場環境

はじめまして!私は小さいクリニックで事務長をしております。兄がクリニックを開業して早10数年、診療以外の多くのことを行ってきました。事務長といってもエライわけではなくて、人事、総務、経理、レセプト請求など何でもする『何でも屋さん』です。また、「珍しい」と言われるのですが、私自身は女性であり、薬剤師です。そんな私が経験し、感じたことなどを少しずつお伝えできればと思っています。

さて、最近は年末年始に向け日々慌ただしくなってきていますが、12月は多くの職場で《賞与》が支給されました。それを機に人生の区切りをつける方も多く、これから年度末にかけて採用・就職の動きが活発になる時期になります。今も「この先の人生をどう過ごそうか?」と考えている方もいることでしょう。

当クリニックでもこれまでたくさんの人が入れ替わって現在を迎えています。結婚や出産であったり、転職であったり、理由はさまざま。退職は『人繰り』という意味で頭痛のタネではあるのですが、経験するうちにネガティブなことばかりではないと思うようになりました。

以前、「この人が辞めると仕事がまわらなくなる」と思っていたスタッフの退職後、いまひとつ力不足と思われたスタッフが見違えるように成長し、周囲の信頼を得てきたということがありました。退職は組織にとってダメージがある一方で、他のスタッフの成長や変化のきっかけになることに気が付いた出来事でした。

また、人の出入りを幾度と経験して更に感じるようになったことは、「辞める」「辞めたい」はその人にとってもさることながら、組織にとっても《潮時》であり、手放すことで新たなもの(人)を手に入れ、新しいステージに進むタイミングにあるということでした。

パートであろうと正職員であろうと新しい人材は小さい職場では新鮮で、大いに刺激となります。不慣れなスタッフが入ることで少々トラブルもあるのですが…それ以上に既存のスタッフが新しいスタッフに指導することで、自分の行っている業務の見直しと整理ができ、更に成長していきます。そのようにして《必要な人材が、必要な時期にいて(た)》、だんだんとクリニックが変化、成長してこられたのだと感じています。

《退職・採用・入職》の一連の業務は手続きが煩雑であり、採用は思うように進まないことが多いので、人事担当者にとっては決して楽なものではありません。しかし、ずっと同じ空気の中で過ごしているとよどんでいってしまいますから、人の出入りは組織に新鮮な空気を取り入れるいわば『換気』であり、成長に《必要なこと》とポジティブに捉えるようにしています。「辞めたい」は『換気』のチャンス!

執筆者:Airi Koyanagi

薬剤師。大手調剤薬局チェーン勤務後、戸塚ヒロ眼科事務長として10年以上クリニックの運営に関わっています。医療スキルと患者様サービス及びスタッフの働き甲斐の3つを成り立たせたいと今も奮闘中

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