06.03
~働き場所が変わっても大切なこと~
皆様お疲れ様です。
前回のコラムでもお伝えした通り、私は2023年3月末日を持ちまして医療分野の理学療法士を卒業し、現在は既存の企業内に、「予防事業、子供教育(身体・栄養)、アスリート育成・サポート」等の新規事業部門を立ち上げ、6月のプレオープンに向け施設長としてスタッフと準備をすすめています。
医療という専門分野から一歩外へ踏み出し感じた事は、医療分野の組織力の強さ・効率の良さ・教育システム等はとても良く作り上げられてきたんだなと感じている一方、今までとは全く異なるジャンルの専門家が集まっての新規事業立ち上げでは、その基盤は無く、今までの当たり前は、医療分野での当たり前だったなと感じています。その中でも特に感じている事は、「共通言語がない」・「異なるジャンルの専門家集団であるが故に、各々のやりたい事が違う」という事です。
上記の「共通言語がない」・「異なるジャンルの専門家集団であるが故に、各々のやりたい事が違う」という点は一見ネガティブな因子と考えがちですが、そこは医療分野の管理者としての経験から、まずは新規事業立ち上げの「理念」を文言化し、スタッフと共有する事から始めました。つまり「理念経営」を重視する経営手法を選択しました。
医療分野では各病院・各施設において、「理念」は様々だと思いますが、俯瞰し「医業」として捉えた場合、その「理念」は明確であり、取り組みの意図もブレる事はないと思います。このブレる事のない取り組みを行う事が出来るのは「理念」あってこそと思っていますので、私は新規事業を他者に説明する為の資料の初めに「理念」を掲げ、その資料を確認して欲しいと各スタッフに相談し、確認と同時に「理念」の共有を図りました(共有するための戦略です・・・)。すると現在では、「私たちのするべき事業はこれだ!!」と言う共通認識が持て、「各々がやりたい事」をするために、「やりたくない・専門外」の事も当たり前のように取り組むと言うスタンスが構築され始めています(やっぱり理念は大切)。
私は夢と希望をもって、医療分野を卒業し新規事業の立ち上げを行っていますが、楽しい事ばかりではなく、、、時に心が折れそうになる事も当然あります。「理念経営」が決して万能で、デメリットが無いとは思いませんが、苦しい時こそ、自分たちの取り組みが社会的にどんな意義があるのか、その先にどの様な未来を創造しているのか。を明確にしていると迷子になることなく良いチーム・組織は構築でき、最善の取り組みが立案できると感じています。
皆様も組織の中での取り組みが上手くいかない時、組織が機能していない時には
一度「理念」を振り返り、ブレない軸を再認識してみると問題解決に繋がるヒントが見つかるかもしれません。
次回のコラム掲載は、新規事業も正式にスタートしている頃だと思いますので、皆様に私達頑張ってますと報告できるよう良い組織を作っていきたいと思います。
執筆者:五洋医療器株式会社 理学療法士 野村 和正
理学療法士・介護支援専門員として臨床で働く事15年。
その半数以上を中間管理職として組織運営に携わり、日々現場と管理の狭間で動いている三児の父親。
子供達の未来の為に「父ちゃん頑張ったぞ」と言える父親になる事が今の原動力となっている。
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