04.03
院内規程は迷ったときの原則~改廃を機に目を通してみる
2019年度がスタートしました。新たな元号にもなる年、大きく動く一年になるかもしれません。
ところで、4月1日付けで規程等を改廃する医療機関も多いと思います。法令改正に従って、院内の取り決め変更に伴って等、年度末の事務部門は規程改廃手続きで忙しくしていたことでしょう。改廃手続きは、1つの条文の文言を変更するだけでも、院内会議での合意から、必要に応じて諸機関への届出、職員への説明など、結構な労力が要るものです。しかし、これだけの労力をかけているにもかかわらず、実は、院内規程は、あまり一般職員が目にすることが少ないのではないでしょうか。
院内の仕事は、きまりごとに従って動いています。毎日の仕事は当たり前のように進められているのですが、様々な規程に則っていることはあまり触れられていないですし、規程、規則を読むことなく口伝えされているのが実態です。それでも仕事が進むのならいいだろうという意見もあると思いますが、規程や規則を読むときはどのようなときなのかは職員に伝えておきたいものです。
院内規程等は、判断に困ったとき、迷ったときの原則です。規程とは“必ず”守らなければならないではなく、迷ったとき、「そもそも」の原則を確認し、時々の判断に“ブレ”を生じさせないためにあるものとして使うものです。規程がないと、人によって判断が違ってしまい、院内統一判断できなくなります。現場の仕事に混乱をきたしてしまうのは言うまでもありません。
毎日目を通すものではありませんが、時折確認することは必要だと思います。改廃された時などを機会に目を通してみると、「こんなことが書いてあったんだ」など新たな発見があるかもしれません。院内規程は、組織の仕事の原則です。年度初めを機に目を通してみて下さい。
執筆者:下田静香(Shizuka Shimoda)
医療経営オンライン編集長。株式会社エイトドア代表取締役。経営学修士(MBA)。病院、介護施設で人事制度、評価制度、目標管理制度の構築と定着を中心に人材育成、組織開発のアドバイスしています。楽しく仕事ができるためには?!をテーマにしています。
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