06.04
休むのも仕事のうち
こんにちは、小柳です。だんだんと日が伸びて夏に向かっていますね。晴れの日は太陽が高くて気持ち良いです。
4月から仕事に就いた新人の皆さん、仕事を始めて2か月ほど過ぎましたがどのような毎日をお過ごしですか? 仕事はおもしろいですか? 職場の先輩方とはコミュニケーションを十分とれていますか? 新型コロナ感染対策の規制も落ち着きを見せ始めましたし、プライベートも充実して過ごせているのではないでしょうか。
充実した時を過ごす一方で、朝寝坊や疲れ、あるいは二日酔いなどが仕事に影響してしまったというような失敗はしていませんか?
先日うちのクリニックでは新人が朝寝坊していました。こういう失敗は時々おきますし、今回は新人らしい初々しさも相まって微笑ましく感じました。
朝寝坊に限りませんが、若いうちは大小様々なことを「やらかす」ものです。経験や学びという面で、それはとても良いことです。でも、仕事の失敗が許されるのはせいぜい1~2回が限度。時間とお金は社会の“信用”なので、遅刻の多い人はすべてにおいてだらしないと思われてしまいます。場合によっては1度で全信用を失うので、くれぐれも注意しましょう。
社会人になると学生時代に培ってきた自分の経験が通用しない面が出てきます。例えば、睡眠時間を4時間確保できれば過ごせていたとしましょう。社会人になって同じ感覚でいると大抵失敗します。仕事は思っている以上に精神的にも体力的にも負担が大きいのです。講義など受け身で過ごすことと、状況判断しながら責任のある仕事を能動的にすることでは大きな違いがあります。気を抜いたり少々居眠りしたりして、疲れや睡眠不足をやり過ごすことはできません。
仕事は「働いて、対価のお金をもらう」という“信用”のやり取りです。まして医療職は人に尽くすことが多い仕事です。リズムもルールも自分のためにはできていません。
医療職に限ったことではありませんが、社会人にとって休養をとることも責任を全うするために欠かせない大切なことです。「休日にどう過ごすか」で仕事のパフォーマンスや先々の自分のスキルが変わってくるからです。
私は若いスタッフに「休むのも仕事のうち」という話を時々するようにしています。若さ故に、好奇心が旺盛ですし、体力と行動力があるので無理をしがちです。むしろ無理ができるとも言えます。責任感が強い方ほど残業など仕事でも全力で取り組み、忙しい上に更にプライベートの予定を詰め込んでしまう傾向もあります。
遊ぶことを含む様々な経験は人格・人間形成にとても大切なので、楽しく過ごす休日を否定するつもりはありません。一方で、ゴロゴロ寝て過ごすことだけが休養でもありません。
重要なことは、「休み方」なのです。
何より寝ることが大切な人も居ますし、ランニングなど体を動かすことでリフレッシュできるとか、自宅の掃除をすることで心がすっきりして気持ちが落ち着くとか、ひとりで映画をみることでリラックスできるとか…休みの過ごし方はそれこそ十人十色、千差万別です。
仕事は教えられても、翌日以降きちんと仕事ができるようにするための「休み方」については誰も教えられません。「どう過ごす」と「心身ともリフレッシュできるか」はそれぞれ違うからです。
自分自身にとって適切な休みの過ごし方を見つけていくことも社会人の責任のひとつだと私は考えています。
だから、「休むのも仕事のうち」です。
執筆者:Airi Koyanagi
薬剤師。大手調剤薬局チェーン勤務後、戸塚ヒロ眼科事務長として10年以上クリニックの運営に関わっています。医療スキルと患者様サービス及びスタッフの働き甲斐の3つを成り立たせたいと今も奮闘中
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