人事異動時に大切にしたいこと

皆様、お久しぶりです。

私事ではありますが、2021年4月、新病棟立ち上げ準備から携わっていた部署から現在の部署へ異動しました。

2月は、多くの職場では来年度の新体制が決定、または検討している頃だと思います。そこで今回のコラムでは異動命令から現在までの私自身の心境をコラムを通して整理してみました。

異動の話を受けたのは2020年12月でした。その時の私の心境は、「ショック」の一言でした。まさか自分が異動の対象となるなんて思ってもおらず、自分の経験や資格が活かせる場所を失った感覚でした。とは言え、社会人であり組織人である私は「承知いたしました」と無表情で返答したのを覚えています。

人事は正式な発表があるまで他言無用がルールなので、「もやもや」した気持ちのまま2021年が始まり、異動先の上司との面談がありました。面談では具体的に私に課したいミッション、異動先の部署に対する私の印象、上司と私で目指すべきゴールの策定を時間をかけて丁寧に実施してもらえました。この面談を機に2020年の「ショック期」から、やる気全開の「前向き期」へ気持ちが大きく変化しました(なんとも単純な・・・)。

「ショック期」から「前向き期」となって迎えた異動前の数か月間は「寂しい気持ち」と「ワクワクする気持ち」が不定期に入り乱れる心が疲れる時期でした。

そして迎えた2021年度。

異動先である部署の役職者全員を集めて開催されたキックオフミーティングにて「部門目標」と「達成のための具体的なプロセス」の発表を行い、新部署での業務がスタートしました。

異動して約1年。設定した目標や業務改革は多くの仲間に協力してもらいながら着々と計画どおりにすすんでおり、今は達成感を感じてる「自己満足期」となっています。

簡単に振り返ると「ショック期」から「前向き期」を迎え、「自己満足期」となった素敵な1年でしたが、今回の経験から改めて感じたことは、スタッフは頭数合わせの駒ではなく、組織にとって何を期待しているか、何をして欲しいのかをしっかり伝え、その人らしさや意見を取り入れた具体的な行動計画を一緒に策定する。これが人事異動時には必ず必要なのではないかと実感しました。特に大人には「大人の学習理論」があるように、丁寧に説明しその人らしさを最大限に発揮させる関わりが大切なのかなと自分自身を振り返って実感しました。

皆様の職場では人事異動時に対象者に対して気を付けていることや、「ショック期」が長引かないために取り組んでいることなどありますか?

ますます皆様の取り組みが気になりますが、今回のコラムが少しでも皆様のお役に立てれば幸いです。2022年度もよいスタートが迎えれるよう願っております。

執筆者:野村 和正

理学療法士・介護支援専門員として臨床で働く事15年。
その半数以上を中間管理職として組織運営に携わり、日々現場と管理の狭間で動いている三児の父親。
子供達の未来の為に「父ちゃん頑張ったぞ」と言える父親になる事が今の原動力となっている。

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