自分らしく生きる

お盆も過ぎましたが残暑厳しい毎日ですね。マスクをしていることもあり、体熱がこもりやすく感じています。まだまだ熱中症や脱水には十分気をつけていきたいですね。

最近、祖母の闘病を経て「自分らしく生きる」ことについて考える機会となりました。私の祖母は齢89にして茶道・華道の先生を現役で務め、孫から見ても芯のある女性でした。コロナによる自粛生活の中で病気が見つかり、それからはあっという間に最後の時が過ぎていったように思います。体調が優れず入院生活となった中でも、最後まで花を愛で、部屋に花を生け、その花を生け直す姿がとても心に残っています。そして、祖母が生け直すと、不思議と花自体が生き生きとみえると感じました。

私が祖母に生け花を習いはじめる時、「生け花だけは習っておきなさい。花は一生自分を裏切らない、生涯の友達になってくれるから」と言われました。祖母は本当に自身の生き方でその言葉を体言してくれたと感じています。また、延命治療を望まず、「一切、くいはない。やりたいことはやり尽くした。好きなことをして、会いたい人にも会った」と凛として述べる姿を見て、人生最後を迎える時に「自分らしく生きてきた」といえる素晴らしさを教えてもらいました。

「自分らしく生きる」ことについて少し調べてみると、「自分らしさ」とは、自分の価値観を大切にして、自然体で言動が行えることで、自分の特徴がよく現れている状態です。①好きなこと(情熱)、②得意なこと(才能)、③大事にしていること(価値観)の3つを満たせている状態で生きているのが自分らしい状態という表現がありました。

①好きなことは、誰かと比較して見つけるものではなく、自分の主観で「価値がある、面白い」と感じることであり、「興味」が根底になります。一方、②得意なことは、自分にとっては当たり前なので、他人に指摘されなければ気付くことが難しいことであり、好きなことと比べると客観的なものになります。

そして、③好きで得意なことをしていても、自分が人生において大事にしていることを満たせていないとどこか違和感が生まれてしまう。何を大事にして、どんな風に生きたいかという価値観によって、働き方や生き方が変わります。

この3つを全て満たせている状態が「自分らしく生きている」と書いてありました。

祖母は若い頃から70年に渡ってお茶やお花に携わり、好きなことを生業にもして、大事にし続けてきたことで、祖母らしい人生を全うできたのでしょう。

最後まで大切なことを教えてくれて感謝しています。私自身はまだまだ、「ぼちぼちです、50%程度でしょうか」と、やや曖昧な答えしか出せないかもしれません。「自分らしさ」の3つのバランスがとれておらず、迷う時もありますが、時間をかけて少しずつ見つけていきたいと思います。皆さんは「自分らしく生きていますか?」と聞かれたら、どうお答えになりますか?

 

執筆者:maittankobu

作業療法士として20年目。いつの間にか管理職11年目となり、いつまでも働けるこころと身体作りをモットーに、日々楽しく勉強中です。

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