新人指導役の指導、できていますか~教えることを丸投げしない~

4月に新入職員が入職して2ヶ月が経とうとしています。連休後の勤務で、仕事に少しずつ慣れつつも、一方でリアリティショックもそろそろ出始める頃にもなってきています。自分はこの仕事に向いているのだろうか、これから続けられるのだろうか、思っていたことと違った等々、入職時の期待から不安の気持ちが増し始める時期でもあります。だからこそ、先輩上司など周りのスタッフは、新入職員に懇切丁寧に指導サポートしているのは言うまでもないことと思われます。

しかし、実は新人指導役のスタッフの方が大きな不安を抱えていることを忘れていないでしょうか。

「仕事ができるから、新人指導を任せても大丈夫だろう」という考えで新人指導を任せるのはとても安易です。よく言われることですが、「仕事ができる」と「仕事を教える」は全く必要なスキルが異なるのです。そうなると、本来は新人指導役のスタッフに対して「教える」手順から教えなければならないのです。基本的な「教える」手順を繰り返し行うことによって、「教えるスキル」が身につくのです。

そこで、「教える」手順とは具体的にどのようなステップなのかを今一度確認してほしいと思います。

次に挙げるのは、OJT(On the job training-職場内研修)の進め方、つまり「教える」手順とそのポイントです。

ステップ① 説明する

口頭で説明するだけでなく、マニュアル等明文化されているものも併せて説明する。

ステップ② やってみせる

マニュアルどおり、基本的な手順どおりやってみせる。このときイレギュラーのことはやらない。

ステップ③ 立ち会って、やらせてみる

手順が終わるまで口を出さずにやらせてみる。そうすると、説明とやってみせたことをどれだけ理解しているのかの理解度を確認できる。

ステップ④ 見守りながら、やらせてみる

影響のない程度であれば、完璧を求めない。できるだけ口を出さない。

ステップ⑤ 任せてみる

任せる期間を決めて、期間が終わった時点で新入職員から不安なこと、苦手なことがあれば訊いてみる。

ステップ⑥ 気をつけてほしいことを訊いてみる

イレギュラーの場面のことなどを質問してみる。また、これだけは気をつけてほしいことを伝える。

新人指導役の不安は新入職員にも伝播します。だからこそ、新人指導役のスタッフには「教える」自信を身につけてもらうためにも、教える基本を改めて教えておくこと、それを忠実に実践することを伝えておきたいものです。

執筆者:下田静香(Shizuka Shimoda)

医療経営オンライン編集長。株式会社エイトドア代表取締役。経営学修士(MBA)。病院、介護施設で人事制度、評価制度、目標管理制度の構築と定着を中心に人材育成、組織開発のアドバイスしています。楽しく仕事ができるためには?!をテーマにしています。

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