医療機関職員の学習意欲について
医療機関は医師、看護師、薬剤師等の専門職集団がそれぞれ協力して業務を行っています。そして、よりよい結果を求めて、それぞれが自身の専門性を高めるために夜間や休日のプライベートな時間を利用して自己研鑚に励んでいます。
特に医師はベテラン、若手を問わず、文字どおり寝る間も惜しんで、学会や研究会等に参加しています。
医師以外の専門職種も医師ほどではありませんが、熱心に勉強しています。
それに引き替え事務員は・・・と思うこともありますが、専門職種として採用していない以上、強制できないところではあり、苦々しく感じています。(自分のことは棚に上げさせていただいていますが)
軽い感じで促してみても「職場からお金(残業代とか交通費とか)が出るなら」という反応が返ってくると言う気も失せてしまいます。昨今の「働き方改革」が悪い方向に影響している一例のようにも思います。
学習意欲のない事務員は置いといて、やはり医師をはじめとして医療職種の方々の自身の職種に対するプライドというか、真摯に向き合っている姿勢にはいつも感心させられています。(仕事の上では、必ずしも和気あいあいとはいきませんが・・・。)
会議で、話を振られてもそれぞれの専門分野については、的確に答えが返ってきて、それを我々事務員は当然のように見ていますが、日々の進歩が著しい医療の分野において、常に最先端の知識を吸収しておくことがいかに大変かということは少し考えれば容易に想像がつきます。
それが事務員となると即答できない確率が格段に上がります。「確認します。」とか悪い例だと言葉に詰まって無言になってしまったりしていまいます。(あくまで過去の経験則であり、必ずしも「今の職場で」という訳ではありません。)
結局何が言いたいかというと、医師をはじめとした医療職種の方々の学習意欲がすごい!ということと、それを見習って事務員の方々には医事課職員に限らずもう少し勉強してほしいなぁ、ということです。
それもただ目の前の仕事に関することを勉強して自己満足するのではなくて(それはそれでもちろん大事なのですが)、もっと目的をはっきりさせて、「どうすれば病院が発展していけるか」とか「病院が地域に貢献するためにはどうしたらいいのか」とかを自分の中で明確にしつつ、そのために自分に必要なものは何か、を考えながら病院事務員としてのプライドをもって努力してほしいと思います。
ちなみに誤解のないように付け加えると、もちろんきちんと勉強されている事務員の方も大勢いらっしゃいます。ただ、あくまで私個人の経験則上の話になりますが、その割合は専門職種という枠での採用ではないことを差し引いても他の職種に比べると格段に低いと思っています。
偉そうなことを書きましたが、自分にも言い聞かせながら書いているので大目にみてください。
執筆者:さすらいの中間管理職事務員
地方の中規模(その地域では大規模)病院にて医事課長として勤務しています。日々、中間管理職としての悲哀を味わいつつ、目まぐるしく変化していく医療制度に置いていかれないよう最低限の自己研鑚に励んでいます。